本研究は、培養マクロファージに酸化LDLを添加して作成した自家蛍光発生細胞を用いて、不安定プラークにおける自家蛍光発生のメカニズムについて検証した。自家蛍光発生マクロファージではリソソーム機能が低下していた。リソソーム機能阻害薬で自家蛍光は増強し、リソソーム賦活化薬によって減弱することが示された。本研究の成果より、泡沫化マクロファージにおける自家蛍光の発生は、脂質過負荷によるリソソーム機能低下に伴う細胞恒常性の破綻が原因であり、プラーク中の自家蛍光は細胞死に向かう機能不全マクロファージの存在を反映して、壊死性コアの検出に有用であることが明らかとなった。
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