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2023 年度 実施状況報告書

マルチオミックス解析を駆使した家族性大動脈瘤・解離の素因解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K20922
研究機関自治医科大学

研究代表者

石間 環  自治医科大学, 医学部, ポスト・ドクター (00597130)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
キーワード大動脈解離 / マルチオミックス
研究実績の概要

申請者の研究グループで開発された遺伝子改変マウス(ミオシンロッド部の1リジン残基欠損K1256del)を用いて、マルチオミックス解析を実施した。
具体的には、遺伝子改変マウス(K1256del)から大動脈を採取し、大動脈組織からRNAを抽出し、RNAシーケンスを行った。データでFSEA(Fold-Change-Specific Enrichment Analysis)を行った。解析の実施にはFoldGO websiteを利用した。メタボローム解析では液体窒素で瞬時凍結したマウス大動脈から測定資料を作製し、陽イオン性代謝物質(カチオンモード)と陰イオン性代謝物質(アニオンモード)それぞれの条件で測定した。 液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS)で検出されたピークは自動積分ソフトウェア(MasterHands ver.2.17.21.11)を用いてピークを自動抽出し、得られた値をもとに代謝物質ライブラリ及びKnown-Unknownライブラリに登録された全物質との照合、検索を行った。その結果得られる候補化合物について群間比較と定量を行った。次いで多変量解析ソフトウェア(SIMCA-P)で主成分分析(PCA)、階層的クラスタリング解析(HCA)を実施した。さらに詳細なメカニズムを調べるため機能解析(GO: Gene Ontology解析やパスウェイ解析等)を行い、野生型(Wild)と変異型(HeteroとHomo)の差異だけではなく、HeteroとHomoに共通する差異因子を見出し、家族性大動脈瘤・解離の素因を解明した。
結果、いくつかの変動するパスウェイを見出した。またメタボローム解析ではADP-ribose特定の酵素産生経路の抑制を見出した。さらに、細胞内でCa2+特定のイオン濃度が低下している所見を見出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り進展しているため。

今後の研究の推進方策

引き続き変動するパスウェイ、メタボローム解析での特定の経路、種々の所見等解析を続ける。

次年度使用額が生じた理由

本研究をより精緻に達成するため。
具体的には、引き続き変動するパスウェイ、経路等の解析を続ける他、得られた所見により大動脈解離予防が期待される薬剤をマウスに投与する試験等を行う予定である。
マウス、試薬の購入に必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Multi-Omics of Familial Thoracic Aortic Aneurysm and Dissection: Calcium Transport Impairment Predisposes Aortas to Dissection2023

    • 著者名/発表者名
      Tomida Shota、Ishima Tamaki、Sawaki Daigo、Imai Yasushi、Nagai Ryozo、Aizawa Kenichi
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 24 ページ: 15213~15213

    • DOI

      10.3390/ijms242015213

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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