糖尿病患者は感染症に罹患すると重症化することが多く、死亡率が高いが、重症化予防のための治療法は確立していない。重症化や転帰不良の機序として、免疫機能低下が報告されているが、感染急性期の過剰炎症による臓器障害もその一因であることが示唆されている。 本研究では過剰炎症の原因について血管内皮細胞に着目し、その傷害がpyroptosisを起こし炎症を持続させると仮定し、IL-1β産生細胞やpyroptosisを起こす細胞の同定を試みたところ、臓器によって障害の程度に差異がありそうなことが判明した。即ち障害されやすい臓器にアプローチすることで、過剰炎症を改善し、転帰を完全する足がかりとなる可能性がある。
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