幹細胞の腱分化における機械刺激の影響を、機械応答性カルシウムイオンチャネルレセプターであるPIEZO1に注目をして解析を行った。マウス肢芽由来間葉系幹細胞であるC3H10T1/2細胞に細胞伸展培養装置を用いた検討では、高負荷条件では骨分化傾向が、低負荷条件では腱分化傾向が強まることが明らかになった。硬度調整可能な培養ゲルにPIEZO1アゴニストを付加した検討では、高硬度条件では骨分化マーカーが、低硬度条件では腱分化マーカーの発現が上昇することが明らかになった。 次に、腱組織由来の幹・前駆細胞を用いた検討では、PIEZO1アゴニスト付加により硬度に依存せず腱分化傾向が高まることが明らかになった。
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