本邦で不妊治療が保険診療の対象になったこともあり、不妊治療の社会的関心が高まっている。不妊症の原因の半分は男性不妊であるが、大部分は原因不明である。近年、精液細菌叢と男性不妊の関連の報告が散見されるが、横断的研究のみであり、精液細菌叢については不明点も多い。本研究では精索静脈瘤と精液細菌叢に着目し、次世代シークエンサーを用いて同一個人において精液細菌叢の変化を検討した。当施設と当施設関連の男性不妊診療協力施設より精索静脈瘤患者のリクルートを行い、精索静脈瘤手術前後の精液細菌叢を解析した。今後、精液細菌叢へ治療介入することにより、男性不妊の個別化医療開発へとつなげる予定である。
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