T1R1,T1R2,T1R3の味覚受容体は口腔内だけでなく,さまざまな組織でエネルギーや栄養状態をモニタリングしT1R3機能喪失マウスではこれまでに高骨量を示すことが報告されてきましたがその詳細は不明のままです.本研究では破骨細胞におけるT1R3の機能を検討しました.T1R3を欠失した破骨細胞ではその分化能が減弱しました.一方でT1R3過剰発現により破骨細胞分化が促進され,グルコースや人工甘味料の添加でさらに増強されることを確認しました.驚くべきことにT1R3はグルコースをホモ2量体としてグルコースを受容し、MAPキナーゼを制御することで破骨細胞分化を促進している可能性があります.
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