歯周病罹患患者では心疾患の発症原因である交感神経系の活性化の指標である、心拍変動解析(HRV)の異常を認める割合が高いことが報告されたが、詳細な発症メカニズムは不明である。歯周病による交感神経系の活性化を測定することを目的にマウスを用いてControl群・歯周病菌由来内毒素(PG-LPS)群を作成しHRV解析(LF/HF)を実施した。血清採取後、交感神経系の活性を示す血清アンギオテンシンllを測定した。何れもControl群に比較してPG-LPS投与群で有意に高値を示した。以上の結果からPG-LPSの慢性投与は、交感神経系の持続的な活性化による心疾患発症に関与している可能性が示唆された。
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