私たちは、三叉神経障害による痛みは、グルタミン酸とリゾホスファチジル酸が関与している可能性を考えています。慢性疼痛の1つである神経障害性疼痛は口腔顔面を支配する三叉神経領域にも発現し、口腔領域の遷延する痛みは食事や会話など日常生活に強く結びついていることからQOLの低下に著しく影響します。全世界で慢性疼痛について研究がなされており、本研究では新たにリゾホスファチジル酸の関連について調べました。その結果、リゾホスファチジル酸を用いた行動実験で変化が認められ、三叉神経節内にリゾホスファチジル酸の受容体の存在が認められ、総合的にリゾホスファチジル酸が三叉神経障害に関与している可能性が考えられました。
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