炭酸アパタイト製骨補填材は2017年に薬事承認を受け、世界初の炭酸アパタイトを主成分とする、国内でインプラント治療に適応が認められた骨補填材である。国内外で炭酸アパタイトの研究が行われているが、補填材に関する骨置換過程追跡研究はなく、さらに開発までの研究では、顎骨ではなく脛骨、腓骨、ならびに頭蓋骨を用いて研究が行われており、顎骨における炭酸アパタイト置換動態解明研究は国内外に存在していない。本研究の研究成果により、炭酸アパタイトを用いてより安全で確実なインプラント治療を提供できる科学的根拠の集積に寄与できるだけでなく、口腔以外の骨欠損部位に対する再生治療に対する基盤構築にも大きな貢献ができる。
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