研究課題/領域番号 |
22K21064
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西村 優輝 九州大学, 歯学研究院, 助教 (40961925)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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キーワード | XAF1 / 歯肉幹細胞由来エクソソーム / 実験的歯周炎モデル |
研究実績の概要 |
申請者らが独自に作製した膵β細胞特異的Xaf1過剰発現マウスを用いて、ヒト歯肉幹細胞由来エクソソームの抗炎症作用が膵β細胞アポトーシスを抑制し、糖尿病および歯周病の病態を改善させるかどうかを明らかにすることを目的とする研究を実施している。 Xaf1 Tgマウスが野生型マウスと同程度産仔を得られることは確認済であったが、数か月前から産仔が得られない状況が続いており、改善策を模索している状態である。In vitroの系では、膵β細胞(βTC6)を用いて、飽和脂肪酸刺激下での歯肉幹細胞由来エクソソームの抗炎症効果の検討を行っているが、エクソソームの抗炎症効果について統計学的有意差を得るには至っていない。In vivoでは、先述のように産仔が得られない状況が続いており、実験が滞っている状態である。しかしながら、歯肉幹細胞由来エクソソームの単離、実験的歯周炎モデルの作製については繰り返し実験を行い、手技の確立は概ね出来たと考えており、産仔が得られれば速やかに予定している検討を行うことができる状況にある。 今後は、In vitroの系では、膵β細胞(βTC6)を用いて、飽和脂肪酸刺激下での歯肉幹細胞由来エクソソームの抗炎症効果の検討を引き続き進めていく。In vivoでは、産仔が得られれば速やかに予定している実験系にて検討を進めていく。本研究に係る実験手技の確立は概ね出来たと考えるので、先述の実験系における検討を加速させる。 また、2022年11月11日に2022年度日本歯科保存学会秋季学術大会(第157回)において、申請者は一般口演演題の演者として本研究テーマに関する発表を行い、聴講者や座長の先生と有意義な議論を交わした。特に、歯周炎とXAF1発現との関連について、実験的歯周炎モデルを使った検討の意義について確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
Xaf1 Tgマウスが野生型マウスと同程度産仔を得られることは確認済であったが、数か月前から産仔が得られない状況が続いており、改善策を模索している状態である。 In vitroの系では、膵β細胞(βTC6)を用いて、飽和脂肪酸刺激下での歯肉幹細胞由来エクソソームの抗炎症効果の検討を行っているが、エクソソームの抗炎症効果について統計学的有意差を得るには至っていない。 In vivoでは、先述のように産仔が得られない状況が続いており、実験が滞っている状態である。 しかしながら、歯肉幹細胞由来エクソソームの単離、実験的歯周炎モデルの作製については繰り返し実験を行い、手技の確立は概ね出来たと考えており、産仔が得られれば速やかに予定している検討を行うことができる状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
In vitroの系では、膵β細胞(βTC6)を用いて、飽和脂肪酸刺激下での歯肉幹細胞由来エクソソームの抗炎症効果の検討を引き続き進めていく。 In vivoでは、産仔が得られたら速やかに予定通り、4週齢からカロリー比60%高脂肪食を負荷した野生型およびXaf1 Tgマウスに対し、12、13週齢時点でヒト歯肉幹細胞由来エクソソーム(10 μg/kg)または対象群としてPBSを腹腔内注射する実験系にて検討を進めていく。 歯肉幹細胞由来エクソソームの単離、実験的歯周炎モデルの作製については繰り返し実験を行い、手技の確立は概ね出来たと考えるので、先述の実験系における検討を加速させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験計画が想定よりも遅延しているため、次年度使用額が生じた。 Xaf1 Tgマウスが野生型マウスと同程度産仔を得られることは確認済であったが、数か月前から産仔が得られない状況が続いており、改善策を模索している状態である。 想定通り産仔が得られれば、検討を加速されることが出来るので、次年度使用額も含め使用予定である。
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