今後の研究の推進方策 |
健保・国保・後期高齢者(高齢者医療広域連合)を含むレセプト情報・特定健診情報のデータを以下の通り解析し、論文化を行う。 1.治療前(1年内)の健診データで、「現在、たばこを習慣的に吸っている。」と答えた患者を抽出し、がん診断後における喫煙率を健診データを使って継続喫煙率を推定する。診断後3年以内の健診で1度でも喫煙をしていると答えた患者を継続喫煙者、喫煙をしていないとしか答えていない患者を禁煙者とし、継続喫煙と関連した要素を見つけ出す(例:がん種,年齢,性別,飲酒有無)。 2.入院前~退院後半年以内に禁煙治療を受けたか、ニコチン依存症管理料の情報を元に特定し、受療率を推定、そして禁煙治療の有無で継続喫煙率を比較。 3.再発・転移:診療行為の内容およびタイミングに基づいて再発・転移の同定アルゴリズムを開発。先行研究及び専門家意見を参考にする。継続喫煙集団と禁煙集団(診断後1年以内)で3年以内の再発・転移のリスクをがん種別で多変量解析方法を使って比較する。 4.がん診断後1年間でかかったがん医療費の総額をがん種別に推定し、禁煙集団と喫煙継続集団(がん診断後1年以内)で比較し、またがん患者の禁煙によって削減可能な国民がん医療費も推計する。
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