• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

80歳以上高齢者に対するSARS-CoV-2ワクチン接種の有効性および有効期間解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K21115
研究機関神戸大学

研究代表者

石丸 華子  神戸大学, 医学研究科, 助手 (20965892)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワード新型コロナウイルス / ワクチン / COVID-19 / 中和抗体
研究実績の概要

2023年5月時点においても新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 患者のうち70歳以上の高齢者が重症者数、死亡者数ともに多い状態が継続している。本研究では 80代以上の高齢者に対するmRNAワクチンの追加接種の有効性を解析した。兵庫県在住の80代以上の高齢者のうちmRNAワクチンを3回接種者(n=67)、4回接種者(n=48)を対象として新型コロナウイス(SARS-CoV-2)変異株7種(D614G、Delta、Omicron BA.2、BA.5、BA.2.75、BQ.1.1、XBB)に対する中和抗体保有率を評価した。Tissue Culture Infectious Dose (TCID50) 法により対象者の血清中に中和抗体が含有されるかliveウイルスを用いて測定した。その結果、3回目ワクチン接種後約103日後の抗体陽性率は各変異体に対し100%、97%、81%、51%、67%、4%、21%であったが4回接種後約48.5日後は100%、100%、98%、79%、92%、31%、52%に上昇した。2023年3月時点の国内流行株であるBQ.1.1およびXBBに対する中和抗体は4回目接種により誘導されることが示唆された。これら結果から80代以上の高齢者に対する新型コロナウイルス感染症対策としてワクチンの追加接種が有効であることが示された。
以上の結果をもとに論文を投稿しており、現在Revise中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

既に80代以上の対象者採血サンプルを収集し、7種の変異株に対する中和抗体価測定を実施した。そして、ワクチン4回目接種後には評価したすべての変異株に対する中和抗体価が有意に上昇することを明らかにし、これら研究成果をまとめて論文投稿中である。

今後の研究の推進方策

今後も免疫回避機能を持つ新たなオミクロン変異体が出現することが推察される。2023年3月時点でアメリカでは既に新たな変異株であるXBB.1.5が感染拡大している。今後も高齢者に対するワクチンの追加接種が新規変異株に対して有効か解析を続ける。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] The Number of Coronavirus Disease 2019 Vaccine Doses and Severe Clinical Outcomes in Older Patients Infected With a Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2 Omicron Variant2022

    • 著者名/発表者名
      Koichi Furukawa, Yukiya Kurahashi, Hanako Ishimaru, Mitsuhiro Nishimura, Jun Arii, Shigeru Sano, Yoshiki Tohma, Hiroyuki Ohkita, Sachiko Nakamura, Sachiyo Iwata, Yasuko Mori
    • 雑誌名

      The Journal of Infectious Diseases

      巻: 226 ページ: 041-2042

    • DOI

      10.1093/infdis/jiac395

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi