本研究では、未就学児を育てる働く母親向け心理療法プログラム「ハピネス・マム」の実装に向けた戦略を検討した。ランダム化比較試験で得られたデータを二次解析し、満足度に影響する要因として末子の年齢が0~2歳であることを同定した。また、プログラムをすべて学習し、満足度が高い群と低い群にわけてフォーカスグループインタビューを実施した。その結果、学習機会へのモチベーション、メンタルヘルスの「自分事」化、仕事との類似性を見出すことが満足度と関連していた。量的・質的解析結果をもとに、満足度を高めるための工夫として、対象者の限定、事前のAwareness教育の実施、業務時間内の学習を許可すること、を特定した。
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