震災直後に仮設住宅に転居した人は転居しなかった人と比較して、震災約半年後のうつリスクが3.8倍であったが、そのリスクはグループ参加に変化があった人で約4割軽減されていた。一方震災約3年半後まで追跡すると、仮設住宅に転居した人ではうつ・PTSD症状の慢性的不調リスクが高く、みなし仮設や賃貸住宅など仮設住宅以外への転居ではうつ・PTSD症状の慢性的不調リスクに加え、PTSD症状の遅発リスクが高い傾向にあった。 平時の転居では、転居後5年未満で住まいに不満がある人は、住まいに満足している長期居住者と比較して、うつリスクが高かった。住まいへの不満と関連する住まいの要因は、住宅設備や家賃・維持費であった。
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