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2022 年度 実施状況報告書

看護職の「仕事‐組織パーパス結合感」の関連要因の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K21141
研究機関東京大学

研究代表者

高橋 好江  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任研究員 (50968542)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワード看護管理 / 看護職 / パーパス / 仕事‐組織パーパス結合感
研究実績の概要

本研究は、研究代表者が提唱・開発した仕事-組織パーパス結合感及び測定尺度を用いて、仕事-組織パーパス結合感を高める要因を明らかにすることを目的としている。
仕事-組織パーパス結合感は、仕事が組織の社会的存在意義(パーパス)につながっている感覚を表し、仕事そのものから得られるやりがいではなく、組織で働くことで得られる仕事のやりがいに着目することで、仕事内容や働き方に関わらず働く意欲が維持・向上されることを目指した概念である。先行研究において、病院看護職の仕事-組織パーパス結合感が職務満足及び離職意思と関連することが確認され、仕事-組織パーパス結合感を高めることの看護管理実践上の有用性が示唆された。本研究は、仕事-組織パーパス結合感を高める要因を明らかにすることで、仕事‐組織パーパス結合感の向上を目指した介入研究への進展につなげようとするものである。
2022年度は、定量調査に向けた準備として、文献レビューにより、仕事-組織パーパス結合感との関連が想定される組織風土、意思決定への参加度、リーダーシップスタイル、コミュニケーションの在り方などを検討し、知見を整理した。当初の計画では、仕事‐組織パーパス結合感に影響すると考えられる組織的・個人的な要素や条件について有識者にヒアリングを実施する予定であったが、ミッションや理念などの既存概念とパーパスが混同される可能性や新興概念の説明から理解までに時間がかかり、有益なフィードバックを得られない可能性が懸念されたため、新たに対象者をリクルートしてのヒアリングは断念し、文献レビューと研究者間でのディスカッションを参考に調査票に含む変数を選定した。また、仕事-組織パーパス結合感を高めるための具体的なアプローチにつなげるため、既存概念の尺度だけでなく、上司との関わり合いの仕方など日常的な職場の場面を具体的に尋ねる項目も調査票に含めることにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

文献レビューと調査票の設計を綿密に行ったため時間を要した。また、尺度の汎用性を高めるための対象者の限定解除と短縮版の作成についての検討に時間を要した。現在、Web調査実施に向けて、調査時期や対象者の抽出・募集等、具体的な方法の検討を進めている。

今後の研究の推進方策

現在、所属研究機関の倫理委員会による倫理審査申請に向けて準備中である。倫理委員会での承認が得られ次第、Web調査を実施し、解析を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた有識者20名程度へのヒアリングを研究者間での討議に変更したため、謝礼、交通、データの文字起こしにかかる費用が節減された。また、調査票で使用する尺度に関して、研究目的の場合はライセンス料がかからないことが分かり、尺度の使用ライセンス費用が節減された。次年度は尺度の汎用性を高めるため、Web調査の対象職種を増やし、全国規模に調査を拡大することで、本年度節減分の費用を有効活用する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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