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今回の研究において,嗅覚機能の低下の要因の1つとして認知機能の低下があることは,明白であるも,認知症の行動・心理症状(BPSD)との関連しているのかが不明確であったため,第1研究として検討した. 第1研究の対象は,57名の通所サービス利用の高齢者とした.除外基準は,同意が得られない者,全ての評価ができない者,副鼻腔炎,糖尿病など嗅覚機能の低下を示す疾患の罹患者および薬物服用者,検査の理解が困難な重度の認知機能低下者とした.高齢者に対し,カード型嗅覚同定検査(OE)にて,嗅覚正常群(正常群12名)と低下群45名に分類し,認知機能検査(MMSE-J),日常のにおい自覚アンケート,BPSD検査(BPSD25Q),抑うつ検査(GDS),握力値,日常生活動作検査(FIM),自宅嗅覚アンケートを比較した.結果であるが,2群の比較について,低下群はMMSE-J,日常のにおい自覚アンケート,握力値,FIM,日常生活の食事面と衛生面で有意な低下を示した.一方正常群は,安全面の問題が表面化した.低下群は,嗅覚が低下している自覚がないため,日常生活の食事面と衛生面におけるBPSDの顕在化と握力値,日常生活動作(ADL)能力低下が特徴として示された.正常群は,認知機能が保たれADLの自立度も高いことから,家族は火器使用等を生活課題と捉えていることが特徴として示された. 次に第2研究として,近年認知症予防に効果がある「緑茶」に着眼し,健常高齢者と若年茶での特徴を分析した.対象者は132名を高齢者群(66名),若年者群(66名)に分類し,カード型嗅覚同定検査(OE)を用い,「緑茶」に関するOEの項目を比較した.結果であるが,「緑茶」に関するOEの項目で高齢者群が有意に低下した.健常高齢者の場合,嗅覚を刺激し,嗅覚の維持・改善について「緑茶」を手段として期待できる特徴を示した.
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