本研究の意義の1つとして、既存の感情分析を緩和ケア領域での実臨床や研究での応用することは難しいことが明らかになった。既存の感情分析はソーシャルメディアなど臨床とは異なる状況に適しており臨床ではそのままの応用は難しい。特に緩和ケア領域では、終末期であり「死」や「看取り」など一般的にはネガティブな表現が多く使用される。緩和ケア以外の医学領域でも、状況にはよるがそれら表現はネガティブなものと考えられるかもしれない。しかし、緩和ケアに携わる医療者ではそれらはネガティブではない場合が多い。そのため、今後感情分析を応用するためには緩和ケアに特化した新たな手法を検討する必要があると考える。
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