本研究では日本と英国の診療データベースを用いて、ポリファーマシーについて同じ定義をもとに有病割合を推定して、それぞれの処方パターンを分析した。ポリファーマシーとハイパーポリファーマシーのいずれも、英国よりも日本での有病割合が高く、全体の傾向でも年齢層別の傾向でも同様であった。また本研究におけるポリファーマシーの定義は薬剤の処方数に基づいているため、臨床的な処方の適切性を厳密に評価しているものではないが、各国全体での処方パターンの把握をすることを可能にした。今後処方パターンの実態をより厳密に調査することに加えて、ポリファーマシーが与える影響についてさらに詳細に分析していきたい。
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