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2023 年度 実施状況報告書

高齢者リハビリテーションにおける運動イメージ・模倣中の脳内ネットワーク解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K21189
研究機関関西医療大学

研究代表者

稲本 尊  関西医療大学, 保健医療学部, 助教 (70962835)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
キーワード運動イメージ / 脳波 / EEG / mu リズム
研究実績の概要

本研究は,脳波の運動関連成分 muリズムを指標として,高齢者の運動イメージ中の脳活動の特徴を明らかにすることである.muリズムは安静時に頭頂葉付近に微弱な活動をしており,運動遂行により活動が抑制される成分であり,運動課題中の脳活動の指標として広く用いられている.
課題は,静かで隔離された部屋で背もたれ付きの椅子に座り,運動実行条件,筋感覚的イメージ条件,視覚的イメージ条件の3条件間の課題遂行中の脳波を測定した.脳波計測は18チャネルの脳波計を用いた.また課題遂行中は筋電図測定を行い,イメージ課題中に筋活動が発生していないかをモニタリングした.脳波測定前に,Kinesthetic and Visual Imagery Questionnaire(KVIQ)を用いて運動イメージ能力の測定も行った.
データ解析は,刺激前後をエポックとして抽出し,安静期間中をベースラインとし,課題遂行中の脳波活動の変化について,アーチファクト除去後のデータを用いて時間周波数解析にて算出した.結果,左頭頂葉付近の電極を中心に課題遂行期間中10Hz前後の周波数帯域の脳波活動(muリズム)の抑制が確認された。
運動イメージ課題にてmuリズムの活動抑制が示された被検者は,運動イメージ能力の点数が高い傾向が示された.先行研究と異なり多関節運動を用いた運動イメージ課題は,広範な脳活動を必要とする課題となるため、運動イメージ能力との相関が出現する可能性を示唆された.
現在13名分の被検者のデータについて,LORETA法を用いた脳波解析を実施している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

コロナウイルス感染拡大の影響があり,高齢者群を募集し,脳波データ測定を行うことが困難であった.また研究担当者が体調悪化により2か月ほど入院していたことにより,大幅な遅れが生じている.

今後の研究の推進方策

次年度は,引き続き若年群のデータ収集を行う.また高齢者群の脳波測定を行う環境は整えたため,募集を行えるよう研究機関と協力しながら環境を整え,計画的に研究課題に取り組んでいきたい.

次年度使用額が生じた理由

脳波測定に必要な備品(アルコールやクリーム等)の購入.
研究協力者に対する謝礼

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Motor-Related Mu/Beta Rhythm in Older Adults: A Comprehensive Review2023

    • 著者名/発表者名
      Inamoto Takashi、Ueda Masaya、Ueno Keita、Shiroma China、Morita Rin、Naito Yasuo、Ishii Ryouhei
    • 雑誌名

      Brain Sciences

      巻: 13 ページ: 751~751

    • DOI

      10.3390/brainsci13050751

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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