毛髪検査は、検体採取のために医療機関を受診する必要がなく、自宅で痛みを伴わず入手可能である。また、健常人と疾患群との間に毛髪ステロイドパターンが異なり、診断や病勢を示すバイオマーカーとなりうるのであれば、血液や尿などの検体を採取する必要はなくなる。従来の検体は、検査のために医療機関を受診する必要があったが、毛髪であれば、簡便に入手可能なことから適切な方法で輸送するだけでよい。この結果、検査情報を入手が問題のある遠隔診療と相性の良いと考えられる。 また、これらの手法は、ヒトだけでなく、飼い猫や飼い犬といった体毛の多い愛玩動物の健康状態の把握にも応用が期待できるかもしれない。
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