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2023 年度 実績報告書

糖尿病サイトカインストームモデルの構築および病態重症化を抑制しうる食品因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K21204
研究機関山梨大学

研究代表者

石山 詩織  山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (30964811)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワードMEMマウス / 糖尿病-感染症 / サイトカインストーム / 胚環境操作モデル / DOHaD
研究実績の概要

本研究では、1)感染による急性炎症は、サイトカインストームを介して炎症性合併症を悪化させるか、2)日本食食品因子(大麦、EPA)は、糖尿病-感染性サイトカインストームによる炎症性合併症の悪化を抑制するかについて、胚環境操作モデルMEMマウスを用いて研究を行った。1)では、MEMマウスへのLPS投与後48時間以内の死亡率は、LPS非投与群と比較して約30% (vs. 0%)であることが確認され、眼病変においては通常培地KSOM培地由来の対照群と比較して、約55%の病変(vs. 36%)が観察された。また、胚環境・栄養環境操作による糖尿病自然発症モデルMEMマウスへ炎症惹起物質LPSを低濃度で投与することで、血中IL1BやMCP1などの炎症性サイトカイン発現の遺伝子発現増大が確認され、サイトカインストームを発症する動物モデルになることを確認した。
2)では、1)で決定した低濃度LPSを用いて行った。EPAを前投与された後に低濃度LPSを投与されたMEMマウスにおける、LPS投与後48時間以内の死亡率は0であり、LPS投与後6時間、24時間では病変がEPA非投与MEMマウスと同等レベルで見られたが、48時間では病変率が低下し、病態が回復していることが示された。このEPA投与MEMマウスでは、LPS投与後48時間において、末梢血の炎症性サイトカインであるs100a10遺伝子発現がEPA非投与群と比較して低減することが観察された。肝臓においては、炎症性サイトカインIl1b, Il18, s100a10遺伝子発現がEPA非投与群と比較して減弱し、Caspase, s100a4, s100a8遺伝子発現は減弱傾向を示した。加えて、EPA非投与群と比較して、ROS産生関連遺伝子Nox4, p22phox発現が抑制、ROS除去関連遺伝子Mpo, Cat発現が増大したことが明らかになった。

備考

山梨県若手研究者事業でも報告済み(URLなし)

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 その他

すべて 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [備考] 新規胚環境操作-糖尿病モデルマウスによる臓器障害機構 およびEPAの病態抑制効果の解明

    • URL

      https://www.mishima-kaiun.or.jp/wp-mishima/wp-content/uploads/2023/11/2022_reserch-grant_report_natural-sciences.pdf

  • [産業財産権] 糖尿病合併症発症方法及び評価方法-国内優先出願(追記)2023

    • 発明者名
      石山詩織、岸上哲士、望月和樹、葛西宏威
    • 権利者名
      石山詩織、岸上哲士、望月和樹、葛西宏威
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2023-034550

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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