研究実績の概要 |
2022年度3月下旬から測定を開始した。研究課題1に関して、バレーボールとサッカー、陸上競技のデータを収集した。収集したデータを用いて下肢のRFDおよび最大筋力と垂直跳およびリバウンドジャンプの関係について検討を行った.その結果、下肢のRFDが最大筋力と異なる力発揮能力の指標であること、加えて、跳躍能力と関係している可能性を示した。そして、これらの成果を海外誌に発表した。これまで収集したデータを用いて、下肢のRFDと跳躍能力の対応関係を検討する。また、走、方向転換能力に関して、同一チームに所属するサッカー選手14名を対象に、走、方向転換能力を評価するためのテストを実施した。テストの種目は、サッカー選手に対して一般的に実施されているスプリント走とZig Zag agility test、オープン(サイド)ステップを用いた方向転換走(方向転換角度90度、135度)であった。これらの測定結果は日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会で発表した。研究課題2に関して、バレー選手8名を対象に下肢のRFD、最大筋力と垂直跳およびリバウンドジャンプの測定を継続的に実施した。スポーツ種目特性やトレーニング効果の影響を排除するために同一種目かつ同一チームの選手を対象とした。測定期間を通して、RFD向上を目指したトレーニングを実施しなければRFDは改善しないこと。そして、RFDの増減と跳躍能力の増減が対応していることが示された。これら研究成果を日本コーチング学会第35回学会大会で発表した。全ての研究課題を通して、下肢のRFDが跳、走、方向転換能力に影響を及ぼす力発揮能力の指標であることが示唆されたことに加えて、トレーニング実践において,瞬発的な運動能力を向上させるために、下肢のRFDの改善に取り組む必要性を明らかにした。
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