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2023 年度 実施状況報告書

就労時の妊婦の身体的負荷を軽減するサポート衣服に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K21214
研究機関和洋女子大学

研究代表者

田中 あゆみ  和洋女子大学, 家政学部, 助手 (80784157)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
キーワード妊婦 / マタニティウエア / 姿勢 / 三次元人体計測
研究実績の概要

共働き世帯数の増加する中、妊娠・出産後も就労を継続する割合は増加傾向にある。妊婦には著しい体型変化による身体的負荷がかかっており、就労継続のためにはサポートが必要である。本研究は、(1)妊娠中に身体的負荷がかかると感じる動作の特定、(2)身体的負荷のかかる動作時の身体寸法の変化量の計測、(3)身体的負荷のかかる動作時の動きの変化量の計測を行い、妊娠期の就労女性にかかる身体的負荷を軽減するマタニティウエアの設計に役立てることを目的とする。
本年度は、3つの研究課題のうち研究2を行った。妊娠中の女性を対象として妊娠初期から後期にかけて継続して3回の三次元人体計測を行い、妊娠経過と姿勢による腹部周りの身体寸法の変化を検討した。妊婦23名を対象とし、妊娠初期(妊娠8~20週)、妊娠中期(妊娠23~26週)、妊娠後期(妊娠31~34週)に計測を行った。三次元人体計測の動作課題は、立位に加えて研究1で身体的負荷と感じる動作として抽出した前かがみ、椅座位、しゃがむの4姿勢とした。その結果、妊娠経過により立位姿勢での腹部周りの周径が増加していた。各妊娠時期における姿勢の寸法変化では、立位と比較して椅座位としゃがむ姿勢において腹囲とヒップ囲の周径の増加が大きく、妊娠初期から妊娠後期に進むにつれてより大きくなった。これらのことから、ウエスト、腹、ヒップを覆う衣服では、妊娠経過によるそれらの周径の増加だけでなく、椅座位やしゃがむといった姿勢変化による周径の増加も考慮した衣服設計の必要性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本年度は、昨年度から継続している研究2を遂行した。一人の被験者を3回計測するために約6か月ほど期間が必要なことと被験者の募集期間を延長したことで当初の予定より計測期間が長くなり時間を要した。そのため、本年度中に計画していた研究3を実施できず、補助事業期間の延長申請を行ったため。

今後の研究の推進方策

今後は研究2の分析をさらに進め、令和5年度の成果を学術雑誌に投稿する予定である。令和6年度は研究3を遂行する予定である。研究3では、各妊娠期の動きの特徴を捉えるために三次元動作解析を用いる。動作時のデータから衣服に必要なゆとり量と負荷のかかる要因の検討に取り組む予定である。

次年度使用額が生じた理由

本年度予定していた研究3の実験を実施できず、被験者への謝金が支出できなかったため次年度使用額が生じた。補助事業期間の延長を申請しており、次年度に行う研究3の被験者への謝礼として使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 就労妊婦の衣服選択に関する意識調査 -職種や体格指数による違い-2023

    • 著者名/発表者名
      田中あゆみ、村木里志
    • 学会等名
      日本人間工学会第64回大会
  • [学会発表] 妊婦の動作時における腹部周辺の寸法変化 -妊娠期別分析-2023

    • 著者名/発表者名
      田中あゆみ、丸田直美、村木里志
    • 学会等名
      日本衣服学会第74回年次大会

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公開日: 2024-12-25  

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