研究課題/領域番号 |
22K21252
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
甲斐 千遥 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (90963934)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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キーワード | 医用画像AI / 乳がん / マンモグラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、マンモグラムを入力としたデータ診断AIによって乳がんの成長予測を行い、検診の受診勧奨を行う最適化システムを開発することである。本年度は、マンモグラムおよび臨床データのデータベース構築と乳がんの成長予測AIアルゴリズムの構築と評価を行った。データベースの構築では、研究協力機関の正常症例と乳がん症例に対し、患者ごとにデータを整理した。乳がん症例に対しては、どの時点で癌が発見されたかの紐づけも行った。乳がんの成長予測AIアルゴリズムの構築と評価では、構築したデータベースに基づき、マンモグラムを入力情報とした、乳がんの成長を予測する回帰型のDeep Learning技術の開発を行った。まずは、予測因子として乳腺領域の濃度の上昇を予測するために、正常症例のマンモグラムを入力とし、乳腺量を推定するAIの開発を行った。また、精度向上を目的として、正常症例のマンモグラムに臨床データを入力情報に加えて、乳腺の量を推定するAIの開発にも取り組んでいる。構築したデータベースにおいて、本AIを用いた乳がんの成長予測を確認するための臨床評価にも着手している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マンモグラムおよび臨床データのデータベース構築:当初予定していた症例数のデータベースの構築を完了させることができた。 乳がんの成長予測AIアルゴリズムの構築と評価:正常症例のマンモグラムを入力とし、乳腺量を推定するAIの開発と論文執筆まで完了させることができた。また本AIの精度向上を目的として、正常症例のマンモグラムに臨床情報を加えて乳腺量を推定するAIの開発にも着手することができた。
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今後の研究の推進方策 |
乳がんの成長予測AIの開発のために、現在実施しているAI開発には引き続き努める。今後は、本AIを用いた乳がんの成長予測を確認するための臨床評価に力を入れ、論文執筆まで完了させたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
・新型コロナウイルス感染症により国際学会への参加が制限され、国際学会用の旅費の一部の使用が困難であった。次年度は、新型コロナウイルス感染症による出張の制限が緩和される見込みのため、国際学会への参加費用として使用する予定である。 ・論文投稿時期と採択時期が年度内に間に合わず、論文掲載料への使用ができなかった。次年度は、その現在査読中の論文掲載料の予算として使用する予定である。
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