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2023 年度 実績報告書

不確実性を持つネットワーク上の信号処理:グラフ信号処理とベイズ的アプローチの融合

研究課題

研究課題/領域番号 22K21287
研究機関東京農工大学

研究代表者

山田 宏樹  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任助教 (70965524)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワードグラフ信号処理 / 電力システム / 状態推定 / グラフフィルタ
研究実績の概要

本年度は,不確実性をもつネットワーク上の信号処理の実応用に取り組んだ.具体的な研究成果の概要を以下にまとめる.
1. グラフ信号処理のスパース時間周波数表現への応用:スパース時間周波数解析は音響信号を詳細に解析する手段であり,広く知られている手法のひとつに再割り当て法がある.この手法はスペクトログラムの各成分を重心位置に再割り当てすることにより,スパースな表現を得ることを可能にしているが,重心位置計算に由来するノイズがしばしば問題となる.このノイズを時間周波数表現の構造を考慮しながらグラフフィルタで補正する手法を提案した.この成果を2023年秋季音響学会にて発表した.
2. ネットワークの変化にロバストなサンプリング手法の開発:これまで,グラフ信号のサンプリングに関する研究は最適な頂点選択について焦点が当たっていたが,この方法では不確実性をもつネットワーク上の信号に対して頑健にサンプリングできない.そこで, 最良線形不偏推定量に基づく集約型のサンプリング手法を開発した.この成果を2023年電子情報通信学会ソサエティ大会にて発表した.
研究期間全体では,不確実性をもつネットワーク上の信号処理に関する理論構築および実応用を推し進めた.理論面では,グラフ構造の変化に対応するためのグラフフィルタ転移手法を開発し,応用面では,音響信号処理および電力システム分野の課題に取り組んだ.グラフフィルタ転移に関する理論を電力システムにおける重要な課題のひとつである状態推定問題に応用した論文の投稿準備中である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] グラフ信号処理における数理モデリングと深層学習の融合技術2023

    • 著者名/発表者名
      山田 宏樹、田中 雄一
    • 雑誌名

      計測と制御

      巻: 62 ページ: 751~756

    • DOI

      10.11499/sicejl.62.751

    • 査読あり
  • [学会発表] グラフ学習の基礎と応用2023

    • 著者名/発表者名
      山田宏樹
    • 学会等名
      信号処理研究会 2023年8月
    • 招待講演
  • [学会発表] グラフフィルタを用いたスペクトログラムの再割り当て2023

    • 著者名/発表者名
      山田宏樹
    • 学会等名
      2023年秋季音響学会
  • [学会発表] 最良線形不偏推定量に基づくグラフ信号の集約サンプリング2023

    • 著者名/発表者名
      福井健心
    • 学会等名
      2023年電子情報通信学会ソサエティ大会

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公開日: 2024-12-25  

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