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2023 年度 実績報告書

簡便な脳活動・生体情報計測に基づく集中状態の視覚化

研究課題

研究課題/領域番号 22K21299
研究機関東京大学

研究代表者

山下 歩  東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (70854438)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
キーワードEEG / 瞳孔径 / 集中力 / 心拍 / 持続的注意 / 脳状態
研究実績の概要

令和4年度の研究では,持続的注意課題中にEEGを用いて脳活動を測定し,同時に瞳孔、心拍、皮膚電位活動などの自律神経系関連の生体情報を取得した。さらに,データ駆動的手法を適用することで、安定した脳状態を推定を行った。しかしながら,推定された脳状態は数秒ごとに変化するものであり、視覚化に適した状態の推定には至らなかった。そこで、令和5年度の研究では、単一の周波数帯域のpowerに基づき、様々な生体情報との関連を調査する研究と、複数の周波数帯域のpowerに基づいて脳状態を推定する研究を実施した。これらの研究により、実環境での視覚化に適した脳状態の推定可能性を検証した。

その結果、先行研究において0.07Hz程度の遅い揺らぎを示すことが知られているα波のpowerは、呼吸強度、瞳孔径、瞬きの頻度などと正の相関を示すことが明らかになった。また、主観的な報告に基づくと、眠気との正の相関や注意力や覚醒度との負の相関が示された。
さらに、脳状態推定技術の日常生活への応用可能性を検証するため、日常生活での実用性が高い6ch簡易EEGを用いて、様々な周波数帯域のpowerおよび生体情報に基づき、データ駆動的に脳状態を推定する研究も実施した。本研究では、より日常生活に近い状況を想定し、グループディスカッション中の生体情報に基づく脳状態推定を行った。その結果、周波数帯域ごとのpowerで特徴付けられる4つの脳状態を推定することが出来た。
これらの研究成果により、日常生活で利用可能な簡易脳波計で計測された脳活動や、ウェアラブルデバイスで計測可能な心拍、瞳孔径の利用により、人間の集中状態を客観的に推定することが可能であることを示すことが出来た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Prediction of alpha power using multiple subjective measures and autonomic responses2024

    • 著者名/発表者名
      Yuting Xu, Ayumu Yamashita, Tomoya Kawashima, Kaoru Amano
    • 雑誌名

      AUTHOREA

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.22541/au.171458796.67954889/v1

  • [学会発表] 複数人での交流における人の内的状態と行動指標の関係2024

    • 著者名/発表者名
      前田 紘希, 山下 歩, Chew Jouh yeong, 澤山 正貴, 天野 薫
    • 学会等名
      日本視覚学会2024年冬季大会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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