研究課題/領域番号 |
22F20794
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
李 玉友 東北大学, 工学研究科, 教授 (30201106)
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研究分担者 |
LI QIAN 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2022-09-28 – 2025-03-31
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キーワード | メタン発酵 / 有機性廃棄物 / バイオガス / 嫌気性MBR法 / バイオチャ / 高度処理 / 二相式アナモックス法 / 窒素除去 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は創エネルギーと低炭素化に対応する有機性廃棄物の革新的処理システムを開発しようとするものである。地域で発生する有機性廃棄物からの効率的メタン生成と発酵液の低炭素型高度処理を同時に実現するために、バイオチャ添加型嫌気性MBR反応槽を用いたメタン生成ユニットとUASBを含む2段方式ANAMMOXを用いた窒素処理ユニットを含む新規ハイブリッドシステムを開発する。具体的には、(1)バイオチャ添加型嫌気性MBRによるメタン生成の基本的性能の研究、(2)二段式アナモックスを用いた嫌気性処理ろ液の高度処理、(3) 新規融合プロセスの長期連続実験による性能確認および微生物群集構造解析 、(4) システム評価と設計最適化の研究の課題に取り組む。この一連の研究を通して物質収支、エネルギー収支だけでなく、LCA評価も解析して、新しいシステムのエネルギー回収や低炭素化効果を明らかにする。 R4年度の研究は、バイオチャ添加型嫌気性MBRによるメタン生成の基本的性能の評価に焦点を絞り、実験装置を組み立て、汚泥や生ごみを用いた連続実験を行い、有機物分解、メタン生成および膜分離機能に及ぼす滞留時間の影響を把握した。 具体的には、室内嫌気性MBR反応装置を運転し、水理学的滞留時間(HRT)を変化させて、(1)有機物の分解、(2)バイオガスの生成量と組成、(3)分離膜のろ過能力と洗浄頻度などにおよぼすHRTとCOD容積負荷の影響を検討したことで、要素技術である嫌気性動態膜分離メタン生成プロセスの基本的性能を把握した。またバオチャの添加量を変化させてメタン生成の促進、微生物群集構造、膜汚染の防止、膜ろ過水の水質に及ぼすバイオチャ添加の影響を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は創エネルギーと低炭素化に対応する有機性廃棄物の革新的処理システムを開発しようとするものである。地域で発生する有機性廃棄物からの効率的メタン生成と発酵液の低炭素型高度処理を同時に実現するために、バイオチャ添加型嫌気性MBR反応槽を用いたメタン生成ユニットとUASBを含む2段方式ANAMMOXを用いた窒素処理ユニットを含む新規ハイブリッドシステムを開発するため、R4年度では主にバイオチャ添加型嫌気性MBRによるメタン生成の基本的性能に関する研究行った。
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今後の研究の推進方策 |
これまでおおむね計画通りの成果が得られたので、令和5年度以降は次のように取り組む予定である。 (1)二槽式アナモックス反応装置を用いた嫌気性膜処理ろ液の高度処理: 嫌気性MBRメタン発酵のろ液に含まれるアンモニア窒素を除去するための二槽式アナモックスを研究する。この実験を通してスタートアップ時間やグラニュールの形成状況と窒素代謝活性を把握する。グラニュール構造と反応条件の制御工夫により、最適運転条件と処理性能を把握する。 (2)新規融合プロセスの長期連続実験による性能確認: 嫌気性MBR反応槽を用いたメタン生成ユニットとUASB型二槽式アナモックスを用いた窒素除去ユニットを融合した新規システムを構築して、両ユニットのそれぞれの最適条件で長期連続実験と行い、処理水質を把握するとともに、各ユニットにおける微生物群集構造や反応活性を明らかにする。
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