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2023 年度 実施状況報告書

非公式ビジネスセクターへの影響を最小限にするためのコミュニティー災害対策

研究課題

研究課題/領域番号 22KF0055
配分区分基金
研究機関筑波大学

研究代表者

松井 健一  筑波大学, 生命環境系, 准教授 (50505443)

研究分担者 HEWAWASAM VINDYA  筑波大学, 生命環境系, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2025-03-31
キーワード洪水災害政策 / スリランカ / 島嶼国 / 洪水損失・損害 / 非公式ビジネス
研究実績の概要

2023年度は、主に以下の二項目について研究実績を出した。(1)国際的な研究者と本研究課題に関する意見交換・ネットワークづくり: 2023年6月に、オーストラリアで行われたEcoSummitに参加・研究発表を行なった。その際、非公式ビジネスへの災害問題の発表を通して、オーストラリアや多国の研究者と活発な意見交換を行なった。10月に、東北大学の防災に関する研究者複数名に会った。そこで研究内容や研究所での防災の役割について、また日本における非公式ビジネスの歴史的変遷についての情報を収集した。2024年1月には、アメリカで行われた学会で、非公式ビジネスの洪水への脆弱性を知るファクターを明らかにした研究内容の発表を行い、参加したアメリカやオーストラリアの研究者と意見交換を行なった。2月から3月にかけて、スリランカのコロンボ地区とガンパハ地区で、非公式ビジネスの現状に関するデータ収集を関係省庁などで行なった。(2)国際的な学会誌への論文掲載:2023年にClimateという査読入学術誌から、非公式ビジネス経営者の洪水損失・損害認識に関する論文を掲載した。その後、アメリカで発表した論文をJournal of Sustainable Futuresに2023年11月に投稿したが、2024年5月現在査読中である。2023年度に研究した内容を、もう一本論文にするため作成最終段階である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は2本の論文を出し、2024年度はじめまでにもう一本論文を掲載する予定だったが、2本目の査読に6ヶ月以上と想定外の期間を要しており、エディターに迅速化をお願いした。一方、日本での事例を参考にすることを検討しているが、日本の事例に関する英語での論文があまりに少ないため、特に非公式ビジネスに関しては、今後の独自の研究課題となるべきだと考えている。また、気候変動に関わる洪水災害損失・損害研究については、島嶼国という括りで今後せめていく視点の重要性に気づいた。これについて、さらに進化させていくための計画を作成中である。これによって、この研究の当初はスリランカに視座を置いたものであったが、地球規模的な研究成果へと発展させていく可能性を高くした。

今後の研究の推進方策

2024年4月から9月は、本研究の最終期間である。その間に、当初始めたスリランカにおける非公式ビジネスへの洪水損失・損害研究を地球規模的な文脈に導くことを大目標とする。現在、大洋州を含めた気候変動関連の災害に弱い島嶼国に関する情報収集を行なっており、その後フィールドワークを行う予定である。特に、大洋州の政府関係者へのインタビューが可能かどうか調整中である。また、論文掲載については、2本を計画している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Small and Medium-Sized Entrepreneurs’ Perceptions of Flood Loss and Damage in Sri Lanka2023

    • 著者名/発表者名
      Hewawasam Vindya、Matsui Kenichi
    • 雑誌名

      Climate

      巻: 11 ページ: 157~157

    • DOI

      10.3390/cli11080157

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Identifying Factors that Affect Flood Vulnerability of Informal Sector Businesses in Sri Lanka2024

    • 著者名/発表者名
      Hewawasam, V., and Matsui, K.
    • 学会等名
      IAFOR International Conference on Arts & Humanities in Hawaii
  • [学会発表] An Analysis of Business Formalization Policies to Mitigate Flood Loss and Damage for Informal Businesses in Sri Lanka2023

    • 著者名/発表者名
      Hewawasam, V., and Matsui, K.
    • 学会等名
      The 6th International EcoSummit 2023, Building a Sustainable and Desirable Future: Adapting to a Changing Land and Sea-scape
    • 国際学会
  • [備考] Matsui Laboratory

    • URL

      https://www.u.tsukuba.ac.jp/~matsui.kenichi.gt/

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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