研究課題/領域番号 |
22KF0082
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河東 泰之 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (90214684)
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研究分担者 |
ADAMO MARIA STELLA 東京大学, 大学院数理科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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キーワード | 作用素環 / 共形場理論 / テンソル圏 / 部分因子環 / 代数的場の量子論 |
研究実績の概要 |
2次元フル共形場理論を作用素環の立場から研究した.これは代数的場の量子論と呼ばれる手法の枠組みでの成果であり,時空領域ごとにそこでの観測可能量を表す自己共役作用素の生成する von Neumann 環の族(ネット)を数学的対象とする.またこのような von Neumann 環のネットの,別の Hilbert 空間への表現を考え,そのユニタリ同値類を superselection sector と呼ぶ.フル共形場理論の「半分」にあたるカイラル共形場では,このような superselection sector たちが braided category をなし,特にある種の有限性 (complete rationality) を持つ場合には,さらに modular tensor category をなすことがしられている.この枠組みでは,カイラル共形場理論2つのテンソル積の拡張を考えることにより,2次元フル共形場理論の記述が得られる.この拡張を作用素環的に記述するものが Q-system であり,代数的な圏論の文脈で Frobenius algebra と呼ばれているものと本質的に同じである. 本研究では,特にカイラル成分が(有限オーダーとは限らない)自己同型を superselection sector たちの圏の中に含む場合に,拡張として得られる2次元フル共形場理論を,作用素環のネットの立場から記述し,その Hilbert 空間も具体的に記述し,さらにその拡張の上の Wightman 場の記述を与えた.Longo-Rehren のよく知られた diagonal 型と呼ばれる構成法との関係も解明し,またさらにカイラル共形場理論が U(1)-current である場合の例も具体的かつ明示的に計算した.
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