研究課題/領域番号 |
22F22338
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤田 誠 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 卓越教授 (90209065)
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研究分担者 |
GENOV GEORGI 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2022-09-28 – 2025-03-31
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キーワード | Self-assembly / Photocyclization / Enamine / Terpenoid / Host-guest / Photoredox |
研究実績の概要 |
中空錯体内における可視光誘起環化反応の前駆体とすべく、直鎖のエナミン基質を合成した。市販の直鎖テルペノイド化合物(アルコールもしくはアルデヒド)からエナミンを導く条件を確立した。更にこれらのエナミンが中空錯体に水溶液中で効果的に包接され、電荷移動吸収に由来する可視光吸収を示すことを明らかにした。 また、中空錯体に包接された状態における特異な配座を環化反応に結びつけるべく、熱的な環化反応を進行しうる基質を新たに設計・合成した。薗頭カップリング・ウィリアムソンエーテル合成を組み合わせ、直鎖のオリゴイン前駆体の高効率合成に成功した。合成したオリゴインは中空錯体に包接された。更にオリゴインが孤立空孔内で折りたたまった配座を取ることを単結晶X線構造解析により明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた基質の合成、分子包接体の合成に成功している。重要な反応中間体の構造や性質(可視光吸収)をNMR, 紫外可視分光などで確認することができており、目的の反応の発見に際して特段の障害を見出していない。
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今後の研究の推進方策 |
得られた分子包接体に対し、反応の条件検討を行う。開始濃度や温度・時間・添加剤などを変化させ、反応速度や選択性に対する応答を見る。同時に、反応前駆体(包接錯体)について単結晶X線構造解析を試みて反応設計にフィードバックする。
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