これまで、日本および植民地現地のイメージの形成・発展・融合の歴史的過程を、日本植民地の満州で作られた映画と、外地としての朝鮮半島で作られた朝鮮映画を比較しながら研究を行ってきた。その内容は、(1)当時の満州社会における映画メディアの社会的機能(2)映画を通じて日本植民地の「国民」という表象の構築,に分類される。 (1)当時の満州社会における映画メディアの社会的機能 映画作品の内容分析を通じて、植民地時代の政策や社会状況が映画にどのように反映され、またその映画が地域社会や国際社会にどのようなメッセージを発信していたのかを明らかにした。この研究成果はに韓国日語日文学会2022年度冬季国際学術大会で口頭発表を行った。 (2)映画を通じて日本植民地の「国民」という表象の構築 映画理論と映画研究の方法論を駆使して、植民地支配下におけるアイデンティティ形成のプロセスを解明することを目指す。この研究分野では、映画が如何にして国家主義的なイデオロギーや国民アイデンティティの構築に寄与していたかを明らかにした。この研究成果は東アジア言語文化研究の学会誌と日本文化研究の学会誌で、掲載論文の形で公開している。
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