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2022 年度 実績報告書

栄養条件に応じた翻訳制御とリボソームタンパク質の役割

研究課題

研究課題/領域番号 22F22391
配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

藤原 徹  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (80242163)

研究分担者 KUMARI ARPNA  東京大学, 農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2022-11-16 – 2025-03-31
キーワード翻訳制御
研究実績の概要

植物は進化の過程で栄養欠乏に応答する優れた仕組みを進化させており、栄養輸送体遺伝子の発現が翻訳段階で栄養条件に応じて制御されることや、この制御が栄養素の感知機構となっていることを含め、その分子機構が明らかになってきている。本研究は、主要栄養素と翻訳制御の関係を明らかにし、リボソームタンパク質と制御の関係を見出し、将来の新たな作物栄養特性の改善手法の開発に結びつく知見を得ることを目的として進めている。
本年度は各種のリボソームタンパク遺伝子の変異株を収集し、その変異の確認やホモ系統の集積を進めた。さらに一部の系統については、マグネシウムやカルシウム条件を変えて変異株と野生型株の生育がどのように異なるかを調査した。その結果、多くの変異株では生育の抑制傾向が見られたものの、一部の変異株では特定の条件で生育が改善される傾向が見出された。シロイヌナズナには特定のリボソームタンパクをコードする遺伝子が複数存在していることが通例であり、それらのパラログ間でも変異の栄養が異なることも観察されてきている。これらの結果はリボソームタンパクの構成により翻訳が影響を受け、多くの場合にはネガティブな影響となるものの、一部では何らかのポジティブな影響がもたらされる可能性を示していると考えている。また、今後の翻訳状態の観察を行うために野生型植物のポリソームプロファイリングやリボソームプロファイリングについての予備的な試験を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

予定していた変異株の収集や遺伝的な解析を概ね終えており、一部については興味深い現象も見出されており、今後の発展が大きく期待できる。

今後の研究の推進方策

当初の予定に従って研究を進めていく予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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