研究課題/領域番号 |
22F20324
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜国立大学 |
受入研究者 |
小関 健太 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (10649122)
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外国人特別研究員 |
MAO YAPING 横浜国立大学, 環境情報研究院, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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キーワード | Ramsey理論 / 彩色 |
研究実績の概要 |
本研究の目的である,グラフやその他離散構造の Ramsey 数やその発展は,非常に大きなグラフ (または整数などの構造) の中には特定の偏りの構造が必ず生まれるが,その偏りを研究する分野である.特に,本年度は,Ramsey 数や,Gallai-Ramsey数に関しての基本的な成果を集め,発展へとつなげることができた. 例えば,「Arithmetic progressions, quasi progressions, and Gallai-Ramsey coloring」という論文では,自然数を k色で彩色した際に,同色か,またはすべて異なる色の十分に長い等差数列が存在するための条件に付いて考察を行っている.これは,グラフに置いて多くの研究がなされてきた Gallai-Ramsey数の研究を,自然数の等差数列へと発展させたもので,確率的手法など様々な方法で,その Gallai-Ramsey数の上界・下界を与えたものである. さらに,「Size Gallai-Ramsey number」「Gallai-Ramsey number for fans」「Ramsey and Gallai-Ramsey numbers for the union of paths and stars」「Complete bipartite graphs without small rainbow stars」などの論文を出版し,様々なグラフに対しての Ramsey数の上界・下界を与えることに成功している.また「Gallai-Ramsey numbers involving a rainbow 4-path」という論文では,グラフの Gallai-Ramsey数に関しての研究を行った. これらの成果によって,Ramsey数や Gallai-Ramsey数の知見が得られたため,等差数列やグラフ以外の,例えば POSET (半順序集合) の Gallai-Ramsey数など,さらなる拡張への道筋がたったと考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記したように,等差数列に対する Gallai-Ramsery数や,グラフの Ramsey数に関して様々な結果が得られたため,本研究の目的達成のために,順調に進展しているといえる.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度,2023年度の研究で得られた成果を,等差数列やグラフ以外の構造へと適用し,Gallai-Ramsey数のさらなる発展を目指す.
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