研究課題
多元素化による優れた機械的特性を有するセラミックス材料を原子レベルから定量的かつ非経験的に設計するために不可欠である、ニューラルネットワーク原子間相互作用を作成するための基本的な技術を構築した。具体的には、ニューラルネットワークを学習させる際に必要である、第一原理計算をベースに構築するトレーニングデータセットの効率的な生成方法の開発を行った。そして、それを用いてジルコニアセラミックス材料の相変態や変形などの特性を首尾良く表現するニューラルネットワーク原子間相互作用を構築した。本ポテンシャルは、第一原理計算を学習しており、これまでの経験的なポテンシャルでは表現できない、フェーズダイヤグラムや、フォノン分散、相変態のパスやエネルギー障壁、界面の構造や運動などが第一原理計算の精度で再現することができる。この成果をまとめた論文を執筆し、論文が出版された。なお、この研究はフランスのグループとの国際共同研究により実施したものであり、論文執筆もフランスのグループと共同で実施した。さらには、ZnO、 GaN、SrTiO3について原子間相互作用を作成した。そして、作成した原子間相互作用を用いて、ナノインデンテーション力学試験の分子動力学解析を実施し、ナノインデンテーション実験と比較し、非常によく実験を再現することが確かめられた。また実験では得られない、インデンテーション力学試験中の転位の時間発展を獲得することができた。特別研究員は主に原子間相互作用の作成および解析を実施し、受入研究者は理論面を担当した。
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Computational Materials Science
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