「深層学習による医用画像情報の悉皆的理解」として、フィンランドでは、国内であれば医用画像を活用できる。すなわち、フィンランド・トゥルク大学では、疾患データベースをフィンランド国の医療研究者が無償で活用できる体制が出来上がっている。また対象者数もフィンランド国民を対象としているため充実している。このようにデータ数ならびに医用画像の国を挙げての収集により、医用画像ならびに医用分析データを活用することができる。このことは汎化性能を向上させることを目的とした、疾患推定モデルの構築が可能である。そこで、フィンランド・トゥルク大学と奈良先端大学院との共同研究を進める意義は極めて重要である。 そこで、フィンランド側では、フィンランド国で構築した医用画像の収集をおこなった。奈良先端大学院大学側では、計算システムズ生物学研究室・小野直亮准教授の開発した、深層学習モデル、例えば、グラフコンボリューション・ニューラル・ネットワークを基盤においた深層学習モデル、分子ハイパーグラフをかつようした多変量データ解析法を活用した。また、代謝疾患と代謝の関係の動態を理解するために、バイオインフォマティクスによる代謝シミュレーションを検討した。 疾患の情報にもとづいた、深層学習によるPET画像の分類モデルを構築し、疾患の評価を行なった。また、深層学習・代謝シミュレーションによる生体内における分子レベルでのヒトの代謝をモデル化した。
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