研究課題/領域番号 |
21F20790
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
木村 崇 九州大学, 理学研究院, 教授 (80360535)
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研究分担者 |
DION TROY 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2021-11-18 – 2024-03-31
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キーワード | スピン波 / ナノ磁性体 / 整流 |
研究実績の概要 |
今年度は、これまでのマイクロマグネティクスを中心とした計算機実験だけでなく、実際に素子を作製し、実験によるスピン波伝搬の整流特性の確認を試みた。そのために、4つの磁性体ナノドット列を作製し、磁気力顕微鏡を用いてその磁化配列を確認した。その結果、数値計算通りの所望の磁区構造が得られていることを確認した。更に、同素子のスピン波伝搬特性をベクトルネットワークアナライザーを用いて評価した。その結果、伝搬特性における整流特性と思われる現象の観測に成功したが、変化が計算より小さいため、より優れた素子の作製を目指している。その一例として、現状、NiFe 薄膜のスピン波を評価しているが、磁性絶縁体である YIG を用いて磁気ダンピングの改善を試みる。そのために、レーザーアブレーションによる YIG 薄膜の作成にも着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
次年度で、整流特性の実証を行い研究が完了する予定であったが、前倒しで実験を進め、特性の評価にこぎつけた。ただし、得られた整流特性が計算で見積もられた値に比べて小さかったため、改善が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
アモルファスの NiFe 薄膜は、スピン波伝搬特性に限界があるので、YIG 薄膜を用いてダンピングを極限まで小さくし、整流特性のパフォーマンス向上を実現する。
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