研究課題
パンデミック制御の基盤となるVaccination Game(VG)の基礎理論としてネットワーク互恵の素過程解明が進化ゲーム理論,非線形力学系理論,統計物理学分野を包含する社会物理学で進んでいる.本研究プロジェクトでは,向後のヴァーチャルネットワーク上でのAIプレーヤーのコミットメントにより,エージェント間のゲームダイナミクスを外生的に制御できる可能性に着目し,従来の空間型2×2ゲームでzealot playerとよばれていたプレーヤー,あるいはVGではstubborn vaccineeとよばれていたプレーヤーを採り得る手を協調に限定せず拡張したbotとして再定義し,このbotプレーヤーの最適配置により,協調(VGであれば自主的にワクチン接種を行う行動)を強化できることを見出し,マルチエージェントシミュレーション(MAS)による人工社会システム実験に基づき検証した.また,有償加罰(costly punishment),Game Exitオプションを意味するLonerなどの第3戦略を許すことが,空間互恵のダイナミクスおよび均衡点の力学構造に如何なる影響を付与するかを平均場近似(Masn Field Approximation)を用いた理論アプローチおよびMASにより明らかにした.さらに社会構造上,異なるゲームが課されるヘテロなpopulationを許容し,このことがゲームの帰趨に如何なる影響を及ぼすかについてMASアプローチにより明らかにした.以上の研究成果は米国物理学会論文誌など一流誌で査読付き論文として公表済であり,極めて突出した2年任期中の論文発表業績パフォーマンスを挙げた.
すべて 2024 2023
すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 6件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 1件)
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