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2023 年度 実績報告書

サンゴの同調産卵メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KF0317
配分区分基金
研究機関琉球大学

研究代表者

高橋 俊一  琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (80620153)

研究分担者 LIN CHE-HUNG  琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワード同調産卵 / 生殖隔離 / 産卵パターン / ミドリイシ / 月光
研究実績の概要

サンゴの一斉産卵が満月の時期に見られることにより、これまで月光が産卵の合図となっていることが予想されていた。しかし、最近の我々の研究により、月光が産卵の抑制因子(サプレッサー)として働き、その効果は月光が太陽光と連続している場合でのみ有効で、その間に暗い時間帯(光のギャップ)が存在すると月光の抑制効果は失われ、その4-6日後に産卵することを明らかにした。自然界では、満月の日を境に、月の出時刻が日の入り時刻の前から後へと変化する。そのため、満月の日以降に、光のギャップが出現し、これが産卵の合図となるわけである。しかし、これらは一つのサンゴ種(キクメイシ)でしか確かめられていなかった。そこで、初年度において、フィールド実験を中心に、先行研究で見いだされた産卵を誘導する合図の効果を複数のサンゴ種で検証した。その結果、実験に用いた4つのサンゴ種の内、3種がキクメイシと同じ合図で産卵が誘導されること、また1種(ミドリイシ)が月光の有無に関わらず産卵することが明らかとなった。次年度では、より幅広いサンゴ種で検証するために、異なる属に含まれる6つのサンゴ種を用いて水槽実験を行った。その結果、やはりミドリイシ以外では、キクメイシと同じ合図で産卵が誘導されることが明らかとなった。また公表されているサンゴの産卵パターンを解析した結果、ミドリイシとその他のサンゴとでは産卵パターンが顕著に異なることが分かった。これらのことより、サンゴの産卵を誘導する合図はサンゴ種間で異なっており、その違いで産卵パターンが異なることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Spawning Mechanisms in Reef-Building Corals: A Unique Variation in Acropora coral2023

    • 著者名/発表者名
      林 哲宏、野澤 洋耕、高橋俊一
    • 学会等名
      日本サンゴ礁学会

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公開日: 2024-12-25  

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