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2023 年度 実績報告書

多環芳香族炭化水素の超分子化学:自己組織化構造の解明と制御

研究課題

研究課題/領域番号 22KF0367
配分区分基金
研究機関沖縄科学技術大学院大学

研究代表者

成田 明光  沖縄科学技術大学院大学, 有機・炭素ナノ材料ユニット, 准教授 (30870133)

研究分担者 BOJANOWSKI NIKLAS  沖縄科学技術大学院大学, 有機・炭素ナノ材料ユニット, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワード多環芳香族炭化水素 / ジアセチレン / 自己組織化 / 超分子構造
研究実績の概要

本研究では、高い安定性と比較的小さなエネルギーギャップを有する多環芳香族炭化水素(PAH)、ジベンゾ[hi,st]オバレン(DBOV)に着目し、自己組織化により形成する超分子構造の制御を志向した新規DBOV誘導体の合成に取り組んだ。特に、非対称構造の誘導体の選択的合成に向けて、DBOVの前駆体となるビス(ナフチルフェニル)ジアセチレンの非対称置換体の合成検討を行った。以前の合成経路では、単一のナフチルフェニルアセチレン誘導体にGlaserカップリング反応を適用したが、本研究では一方のナフチルフェニルアセチレン誘導体をブロモ化し、Cadiot-Chodkiewiczカップリング反応の適用を検討した。ホモカップリング反応の同時進行に起因した低収率が課題となったが、トリ(m-トリル)ホスフィンを配位子として用いることによりヘテロカップリング反応の選択性と収率の向上に成功した。一方で、炭素骨格内にヘテロ原子を導入することによる超分子構造や物性の制御を目指して、DBOVのヘテロ構造の合成にも取り組んだ。酸素原子を骨格内に有するDBOVの合成経路を開拓し、溶解性の低さから核磁気共鳴分析(NMR)やX線結晶構造解析による完全な構造決定は課題として残るものの、質量分析や紫外可視吸収・発光スペクトルの分析により目的化合物の生成を確認することに成功した。これらの結果に基づき、今後非対称構造DBOV誘導体やDBOVのヘテロ構造の合成研究を継続していく。また、DBOV誘導体を用いた電界移動型トランジスタデバイスの作成に向けて、化学修飾したSiO2/Si基板上に既知の結晶性DBOV誘導体を塗布する検討も行い、成膜条件に関する知見を得た。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] マックス・プランク高分子研究所(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      マックス・プランク高分子研究所
  • [学会発表] Bottom-up synthesis of oxygen-doped dibenzo[hi,st]ovalene2023

    • 著者名/発表者名
      N. Maximilian Bojanowski
    • 学会等名
      E-MRS 2023 Fall Meeting
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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