深層学習は、特に画像・映像の意味解析において、極めて高精度の解析が可能であることが広く認識されており、自動運転、医療における自動診断、eコマースなどにおいての応用が期待されており、すでに利用も開始されている。一方、深層学習の学習はブラックボックスの状況で行われ、なぜ高い精度が出るのかの説明ができない、どういうときに認識誤りが起こるのか不明、さらにはシーンに微小な操作を加えることにより深層学習に認識誤りを起こさせる敵対的攻撃の問題(人間が見れば明らかに「止まれ」の標識なのに、深層学習ではそう認識できないようにシーンに加工を加える)が知られている。本研究では、こうした問題に総合的に取り組み、証明可能・説明可能・効率的・頑健な深層学習の枠組みの構築を目的とする。加えて、マルチメディア検索を対象として、この枠組みが実際に効果的に機能することを示す。 2023年度には、研究全体を取りまとめ、総合的な論文などにまとめた。
|