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2023 年度 実績報告書

茶殻のコンポスト化は地球温暖化緩和策として有効か?

研究課題

研究課題/領域番号 22KF0391
配分区分基金
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

秋山 博子  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, グループ長 (00354001)

研究分担者 INGOLD MARIKO  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワード温室効果ガス / 一酸化二窒素 / 茶殻 / アンモニア
研究実績の概要

農業は温室効果ガスである一酸化二窒素(N2O)の最大の発生源であり、農業からのN2Oの発生削減技術の開発は重要な課題である。また農業は大気汚染物質のひとつであるアンモニア(NH3)の発生源でもある。畜産排泄物の堆肥化過程ならびに堆肥の施用からもN2OおよびNH3が発生することが知られている。一方、ペットボトル飲料の普及に伴い、飲料会社においては大量の茶殻が排出されているが、茶殻に含まれるポリフェノールおよびタンニンは窒素の分解を阻害するため、堆肥化過程および製造した堆肥の品質に影響を及ぼすと考えられる。このため、鶏糞の堆肥化における副資材として茶殻を添加することが堆肥の品質に及ぼす影響を調査し、また堆肥化過程ならびに堆肥施用後のN2OおよびNH3発生削減の可能性について検討を行った。
小型堆肥化実験装置を用いて2回の堆肥化実験を実施し、鶏糞の堆肥化過程におけるN2OおよびNH3発生量に対する茶殻添加の影響について調査をおこなった。堆肥原料は鶏糞、麦わらまたは稲わらおよびペットボトル飲料会社より廃棄された茶殻を用いた。茶殻の添加の有無および茶殻に含まれるポリフェノールの不活性化のため、ポリエチレングリコールの添加の有無の影響を調査した。その結果、茶殻添加により堆肥化過程におけるNH3発生量が抑えられることが明らかになった。一方、N2O発生量に対しては茶殻添加の影響は明瞭ではなかった。
また、作成した茶殻鶏糞堆肥を施用し、ポット実験を行い2作のホウレンソウ栽培期間中のN2O発生量およびホウレンソウ収量への影響を調査した。その結果、茶殻の添加量が多い場合にホウレンソウ収量の低下がみられた。また茶殻添加によりN2O発生量を削減できることが明らかになった。
さらに、茶殻を用いたインキュベーション実験を行った結果、緑茶殻がNH3を吸収することが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Poultry manure-tea waste compost as organic fertilizer for vegetables2023

    • 著者名/発表者名
      Mariko Ingold, Hiroko Akiyama
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会

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公開日: 2024-12-25  

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