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2023 年度 実績報告書

端面燃焼式ハイブリッドロケットにおける安定燃焼条件の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ0084
配分区分基金
研究機関北海道大学

研究代表者

深田 真衣  北海道大学, 大学院工学院, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワードハイブリッドロケット / アクリル樹脂 / 固体燃焼 / 安定燃焼 / 亜酸化窒素 / ダムケラー数
研究実績の概要

従来型ハイブリッドロケットの欠点を克服できる可能性を有する端面燃焼式ハイブリッドロケットの実現に向けた研究を行っている。ロケットとして運用する上で端面燃焼式ハイブリッドロケットの燃焼原理である安定燃焼の成立条件の把握が必須である。その成立条件を調査するため、2023年度はこれまでに行った実験結果を元に理論の構築を行った。
2022年度に行った燃焼実験では燃料材質は全てアクリル樹脂であったが、酸化剤には酸素および亜酸化窒素の2種類を用いていた。本年度の目標はそれらのデータを元に圧力、酸化剤流速、および酸化剤化学種の差が境界条件に与える影響を解明することであった。
実際に取り組んだ項目としてはA)Ansys ChemkinやNASA CEAを用いた化学反応解析。B)ガスバーナーにおける予混合火炎理論の導入。C)燃料表面におけるエネルギーバランスの計算。D)径方向燃料後退速度の調査。E)消炎距離による境界条件の調査。F)ダムケラー数による境界条件の調査等である。A~Fに関して検証を行ったところ、F)のダムケラー数による整理が最も合理的な境界値を与えるという結論に至った。
ダムケラー数は流体の滞留時間と化学反応時間の比で表され、燃焼学分野において消炎現象とよく関連付けられる値である。その算出の過程で酸素と亜酸化窒素それぞれの物性値や化学反応に関する定数を用いることで、酸化剤に依らず近しい境界値を得るという結果を得た。
先述した項目のうち、E)は国内学会、およびB)は論文発表済みであり、上記の考察に関しては現在論文としてまとめている最中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Phenomenological regression rate model in axial injection end-burning hybrid rocket motor using different oxidizers2024

    • 著者名/発表者名
      Gallo Giuseppe、Fukada Mai、Suzuki Sho、Nagata Harunori
    • 雑誌名

      Combustion and Flame

      巻: 263 ページ: 113409~113409

    • DOI

      10.1016/j.combustflame.2024.113409

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 端面燃焼式ハイブリッドロケットにおける定常燃焼成立条件の解明2023

    • 著者名/発表者名
      深田 真衣
    • 学会等名
      第61回燃焼シンポジウム

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公開日: 2024-12-25  

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