• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

巨礫堆積物と確率台風モデルによる北西太平洋における古台風の最大強度分布の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ0197
配分区分基金
研究機関東北大学

研究代表者

南舘 健太  東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワード台風 / 波浪 / 巨礫 / 自然災害 / 北西太平洋
研究実績の概要

本研究は,熱帯低気圧を起源とする巨礫の分布を制約とした数値計算に基づき,北西太平洋広域における波浪と熱帯低気圧の最大強度を定量的に推定することを目的とするものである.本年度は,小笠原諸島において現地調査を行うとともに,本年度までに得られた各地の試料等を用いて各種分析を行った.本年度までの調査結果から,琉球列島・小笠原諸島・フィリピンの各地域の巨礫分布には類似点と相違点があることが明らかとなった.各地の巨礫データと地形データを利用して,高潮,波浪,巨礫移動に関する数値シミュレーションを実施した.計算結果に基づき,調査地域を襲来した最大波浪および熱帯低気圧の強度が推定された.最大波浪は,有義波高とピーク周期の関数によって求められ,熱帯低気圧の常襲地域ほど大きく推定された.最大波浪を生成しうる熱帯低気圧の強度は,久高島と奄美大島では各地域の観測上の最大を上回るものとなり,過去により大きな熱帯低気圧が琉球列島周辺を通過した可能性がある.さらに,巨礫を制約として推定された最大波浪分布と確率台風モデルによって計算された人工台風データを比較した.これらの成果の一部は,JpGU2023年大会において招待講演として発表を行なった.また,本年度は最終年度でもあり,これまでの研究の取りまとめも行った.まず,奄美大島の巨礫から復元された北西太平洋の熱帯低気圧の活動の変動について,査読付き国際学術誌に論文を投稿した.また,古台風研究の現状と課題に関して,査読付き国際学術誌に総説論文を投稿し,掲載受理された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Unveiling the history and nature of paleostorms in the Holocene2024

    • 著者名/発表者名
      Minamidate Kenta、Goto Kazuhisa
    • 雑誌名

      Earth-Science Reviews

      巻: 253 ページ: 104774~104774

    • DOI

      10.1016/j.earscirev.2024.104774

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 津波,地震,台風の既往最大規模評価に向けた沿岸巨礫堆積物の活用2023

    • 著者名/発表者名
      南舘健太,後藤和久
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2023年大会
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi