研究課題
今年度は最終年度となり、本課題で行った研究を論文としてまとめて発表したのが主要活動となる。成果として、学術誌2編、国内学会発表8件(うち招待講演1件)、国外学会発表15件(うち招待講演5件)、受賞2件、その他3件となる。特に材料科学と物理学の分野で世界的に著名な学術誌であるNature Materials誌とNature Physics誌に投稿した論文が発表されており、Nature Materials誌で発表された論文の内容については国外学会にて5回の招待講演を行った。本成果は本研究課題の初期課題であった、反強磁性ワイルセミメタルMn3Sn薄膜の作製とその薄膜品質の向上と繋がる研究成果であり、高品質のM面及びC面配向のMn3Sn薄膜を用いたヘテロ構造での輸送特性を調べ、以下のような研究成果が得られた。M面配向Mn3Sn/重金属ヘテロ構造では重金属から生成されたスピンをMn3Sn層に注入することより、Mn3Snの磁気秩序を代表するオクタポールが従来のコリニア磁性体の磁気秩序とは真逆のダイナミクスを有することを明らかにした。C面配向Mn3Sn/Ptヘテロ構造ではPtの強いスピン軌道相互作用によってMn3Snのカイラルスピン構造が歪み、非線形はホール効果が生じることを明らかにした。
すべて 2024 2023 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 15件、 招待講演 6件)
Nature Physics
巻: - ページ: -
10.1038/s41567-024-02476-2
Nature Materials
巻: 22 ページ: 1106~1113
10.1038/s41563-023-01620-2