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2023 年度 実績報告書

「地域とのつながり」を活かしたホームレス支援政策の実現に向けた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ0494
配分区分基金
研究機関国立社会保障・人口問題研究所

研究代表者

河西 奈緒  国立社会保障・人口問題研究所, 社会保障研究部門, 研究員

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワード地域間移動 / 住居喪失 / 生活保護 / 無料低額宿泊所 / 福祉事務所
研究実績の概要

本研究の目的は、住居のない人々に対する公的支援システムと地域間移動の実態を明らかにすることである。2023年度は、(1)東京都内18区の福祉事務所に対するインタビュー及びアンケート調査結果の分析、(2)無料低額宿泊所の供給量の推移に関する補足調査及び分析、(3)これらの研究成果について学会発表2件、論文投稿1件を行った。
(1)について、5月にアンケート票の回収を終え、各区の支援メニューや運用方法、保護開始件数、利用の多い施設種別と施設所在地域に関する18区の結果の集計を行った。支援システムにおいて、無料低額宿泊所への入所の占める比重が大きく、利用する施設の所在地域は東京市部や隣接県が多いことなどが明らかになった。また、住居のない者の保護開始件数については、18区の平均値や保護開始全数に占める住居なしの割合を用い、特別区部全体(23区)の推計を行った。自立支援センター等の就労自立ルートが年間2,000件程度であるのに対し、住居のない状態から保護開始となる生活保護ルートは、年間7,000件程度の規模であるという推計結果を得た。
(2)は、生活保護ルートの主要な入所先である無料低額宿泊所について、都心では空きが確保できず遠方への移動が生じるという福祉事務所の回答に鑑み、既存資料を用いて無料低額宿泊所の供給量の経年変化を分析した。無料低額宿泊所の規制強化が行われた2018年以降、東京市部では供給量に大きな変化がないのに対し、特別区部では施設数・定員ともに大幅に減少したことを明らかにした。
(3)は、これらの研究成果について、学会発表2件、論文投稿1件を行った。投稿論文は現在査読中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Securing living space or driving it out? New regulations for Tokyo’s low-cost lodging facilities2023

    • 著者名/発表者名
      Nao Kasai
    • 学会等名
      Shrinking Domesticities Global Seminar Series
    • 国際学会
  • [学会発表] 東京都特別区における住居のない者に対応する支援システムと地域間移動2023

    • 著者名/発表者名
      河西奈緒,村上小百合
    • 学会等名
      社会政策学会

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公開日: 2024-12-25  

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