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2022 年度 実績報告書

ラマン顕微鏡を用いた大腸菌表現型・遺伝子型リンクの理解へ向けて

研究課題

研究課題/領域番号 21J00476
配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

吉田 祐貴  東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2024-03-31
キーワード大腸菌 / ラマン / マイクロ流体デバイス / 組合せFISH
研究実績の概要

本研究課題ではラマン顕微鏡に適合したマイクロ流体デバイス中で灌流培養、ライブセルラマン計測、そしてFISHによる遺伝子型同定を組合し、多様な遺伝型を持つ細胞集団での高速フェノタイピングを目標としている。
令和4年度では、組合せFISH法の開発を進めた。まず、哺乳類細胞での先行研究で設計されたバーコード配列をアラビノース誘導性プロモーター(PBAD)の下に組み込み、大腸菌BW25113株に導入した。この株に対してFISH法を試みたが、外来バーコード配列に対する大腸菌FISHのプロトコルがなかったため、まずは既存のFISH法などを参考に条件検討を進めた。その結果、single molecule FISHプロトコルを一部改変したものが最適であることがわかったものの、先述の株に対して実施したところPBADプロモーターの発現量の低さに由来すると考えられる微弱なFISHシグナルしか検出できなかった。そこで、PBADプロモーターの代わりに恒常的に高発現するT7プロモーターを使用し、JM109 (DE3)株に導入して同様のテストを行った。この株では明確に遺伝子型同定に使えるレベルのFISHシグナルを得ることに成功した。しかし、3セットのバーコード組合せの分離を試したところ、いくつかのバーコード配列において明確なシグナルの喪失が観察され、バーコード配列の中でも不適合なものがあることを示唆された。今後はこれらを拡張し、本課題の目標である多数の株でのラマンPhenotypingおよびFISH Genotypingを目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の予定では多数の株を分離できるFISH系を確立することを当該年度の目標としていたが、大腸菌に対する組合せFISH法の条件検討に苦労し、わずか3セットでの比較となった。

今後の研究の推進方策

令和4年度に構築した方法をもとに、まず20株以上を分離できる系の確立と共に、令和3度構築した石英ガラス基盤のマイクロ流体デバイスでの一連の解析を目指す。また、真核細胞での応用も併せて目指し、動物培養細胞の発現系を考慮した系を設計・作成する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ラマン顕微鏡と連続FISHを用いた大腸菌表現型・遺伝子型リンク解析へ向けて2022

    • 著者名/発表者名
      吉田祐貴、大倉 玲子、亀井 健一郎、若本祐一
    • 学会等名
      第45回日本分子生物学会年会

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公開日: 2023-12-25  

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