研究課題
スイス・ポールシェラー研究所に赴き、MEG II実験の遂行、特に液体キセノン検出機の運用に従事した。2023年のビームタイムについては2021年、2022年の経験に基づき、データ取得のためのトリガー設定の最適化を行い、2022年と比べて1.6倍の統計を取得することに貢献した。また、ビームタイム中は検出機のキャリブレーションによる安定性やセンサー状況のモニタリングを行い、測定期間中の検出器の安定動作を実現した。ビームタイム終了のタイミングで行われたパイ中間子ビームを用いた特別なキャリブレーションランについても測定スケジュールの指揮を取りながらスムーズなデータ取得を実現した。取得した物理データおよびキャリブレーションデータは現在解析を開始したタイミングである。また、ビームタイム後は放射線損傷によって減少した光センサーの検出効率の回復を目的としたアニーリング処理を3ヶ月間かけて行った。その際に約4000チャンネルある光センサーのケーブリングをひとつひとつ確認することで誤ったケーブリングの修正を行った。検出器運用の他にも2022年に取得したデータの物理解析を行っている。主に液体キセノン検出器のエネルギー再構成のためのキャリブレーションデータの解析を行った。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)
The European Physical Journal C
巻: 84 ページ: 0-0
10.1140/epjc/s10052-024-12415-3
10.1140/epjc/s10052-024-12416-2
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A: Accelerators, Spectrometers, Detectors and Associated Equipment
巻: 1054 ページ: 168450~168450
10.1016/j.nima.2023.168450