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2023 年度 実績報告書

堅牢で高性能なシステムプログラミング言語のための理論と応用

研究課題

研究課題/領域番号 22KJ0561
配分区分基金
研究機関東京大学

研究代表者

松下 祐介  東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2023-03-08 – 2024-03-31
キーワードプログラム検証 / 分離論理 / Iris / Coq
研究実績の概要

3年間の研究期間にわたって、Rust の所有権型システム、および RustHorn の預言にもとづく検証手法を核として、特に、システムプログラムの検証について分離論理による基礎づけを与える、RustHornBelt や Nola といった研究プロジェクトを進めた。

2023年度は、主に Nola に取り組んだ。これは、分離論理(ヒープメモリなどについてスケーラブルに検証するための論理)において共有された可変な状態について論じるための「不変条件」や「借用」といった仕組みを、「共有対象を記述する命題の表現と解釈についてパラメトライズする」ことで柔軟に実現する、新しいアプローチを提案するものである。特に、Iris 分離論理フレームワークのライブラリとして定理証明支援系 Coq で機械化し、一般の検証プロジェクトで使えるようにした。これらの成果をまとめた博士論文 "Non-Step-Indexed Separation Logic with Invariants and Rust-Style Borrows" を執筆・12月に提出し、審査に合格し、3月に博士号を得た。
9月には、スイス ETH Zurich の Peter Muller 教授・Ralf Jung 助教のグループを現地訪問し、自らの研究プロジェクト・今後の研究について1時間ほどのトークをし、さらに1週間ほどにわたり、グループのメンバーと研究について幅広く議論した。
また、研究室の後輩である中山崇氏の研究プロジェクトについても、素朴な手法の問題点の指摘・提案手法の正しさの証明・論文執筆などで貢献し、その成果をまとめた論文 "Borrowable Fractional Ownership Types for Verification" が国際会議 VMCAI 2024 に採択され、1月に出版された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Borrowable Fractional Ownership Types for Verification2024

    • 著者名/発表者名
      Takashi Nakayama, Yusuke Matsushita, Ken Sakayori, Ryosuke Sato and Naoki Kobayashi
    • 雑誌名

      VMCAI 2024, Lecture Notes in Computer Science

      巻: 14500 ページ: 224-246

    • DOI

      10.1007/978-3-031-50521-8_11

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Non-Step-Indexed Separation Logic with Invariants and Rust-Style Borrows(不変条件と Rust 流の借用を扱える非 Step-Indexed な分離論理)2023

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Matsushita
    • 雑誌名

      東京大学 博士論文

      巻: - ページ: -

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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