現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
節外性DLBCL(中枢神経原発)に対して、CITE-seq解析を行なった。腫瘍細胞のCITE-seq解析にTCR/BCRレパトア解析を組み合わせることで、腫瘍細胞及び非腫瘍細胞の同定を行った。腫瘍細胞は, その細胞起源に依って特徴的な発現プロファイルを示していることを確認した。非腫瘍細胞分画においては, 多彩なT細胞分画が存在していることを確認した。DLBCLは, 反応性リンパ節とは異なるT細胞分画を有しており, 更にDLBCLのサブタイプに依って, 分画構成が異なることを明らかにした。特にABCサブタイプにおいて, 疲弊したCD8T及び細胞周期が亢進したCD8Tが, クローン拡大を伴って増加していることを明らかにした。また腫瘍微小環境に特徴的な制御性T細胞の増加も確認した。リガンド・レセプター関係にある遺伝子の発現から, 細胞間相互作用を推定し, それぞれのDLBCLサブタイプにおける腫瘍微小環境を構成する分画の関連性を検討した。 腫瘍細胞および非腫瘍細胞分画の双方で特徴的な性質を明らかにできており、おおむね順調に進展している。
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