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2022 年度 実績報告書

超多自由度伸長ジャミングアームシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21J21967
配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

浅野 敬大  東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2024-03-31
キーワードリアルタイム制御 / 高速ビジョン / 柔軟物操作
研究実績の概要

2022年度の研究活動では、まずシステムの整備と性能評価を行なった。2021年度において実装したシステムでは、基本的に手動での動作確認を行った。2022年度ではここにフィード制御を実装し、拡張性の高いシステムへと整備した。そして伸長速度や可動域など基礎的な項目を測定した。成果発表については、これら測定結果と前年までの成果を併せてジャーナルを執筆していたが、執筆中に軽微なプログラムの不備が見つかったことで再測定を余儀なくされた。このため年度内の成果発表には至らず、2023年度での成果発表を目指している。
また、アームの多段化に向けた構造拡張も並行して行った。2022年度の検討では形状制御に用いるワイヤの、多段化に適した配置を検討した。一段構造における配置ではワイヤの先端がアームの先端に固定されていた。制御の観点から多段化後もワイヤの本数を増やさない予定のため、各区画のワイヤ長を固定する構造を導入する予定である。このとき、根本から先端にワイヤを通す構造では、ワイヤ長を固定した区画よりも先端側へワイヤを送れなくなり、先端区画から順に変形させる必要がある。しかし、最終的なアームの動作では根本区画から順に変形させる必要があり、ワイヤ配置の変更が求められた。そこでアーム先端まで通したワイヤを折り返し、アームの根元側に固定する構造を検討した。各段を二度ワイヤが通ることになり、一方のワイヤ長を固定しても他方を通してワイヤを先端側へ送れる構造となった。現在はワイヤ長を固定する構造を検討中である。
システムの拡張に関しては、最終年度のタスク実行に向けた拡張も行った。これはアームの拡張ではなく、障害物等を設置するための構造をアーム周辺に設置する形での拡張である。計画とは多少前後する形となったが、これにより最終年度でのタスク実行へスムーズに移行できるものと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

一段構造でのフィードバック制御を達成し、多段化に向けた構造改変の準備も概ね整った。考慮すべき点は残っているものの、現時点での進捗を組み合わせることで、動作可能な多段化アームを十分構成できるものと期待される。特に、ワイヤ長を固定する機構は具体的な実装方法を見出せていないものの、多段化アームを動作させる上では最悪の場合省くことが可能である。その場合、制御自由度が増加し、制御が煩雑になることが予想されるが、動作自体は不可能ではないと考えられる。このように、ハードウェア構成を妥協すれば、多段化アームを動かすための要素は現時点で揃っていると考えられる。
当初の予定では、2022年度に多段化アームの動作を実現し、2023年で実験のための拡張とタスク実現を行う予定であった。実際には多段化アームの動作を実現していないが、実験のための拡張を終えているため、総じて進捗は十分であると考えられる。

今後の研究の推進方策

2021年度、2022年度の成果発表が遅れているため、その成果発表を優先する。ハードウェア構成においては、ワイヤ長を固定する機構の完成を優先する。但し、考案や実装が難航するようであれば、構成を妥協し、多段化アームの動作実験へ移行する。

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公開日: 2023-12-25  

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